10月になってだいぶ過ごしやすくなってきました。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
弁護士の高井です。
とりあえず読書の秋!ということで、今回は最近読んだ本の中で面白かった一冊をオススメさせていただきます。
安壇美緒さんの
『ラブカは静かに弓を持つ』です。
この本、2023年の本屋大賞で2位に入った作品で、今年の5月に文庫化されています。
で、この本のテーマはズバリ著作権!
なんか小難しそう!と思われたかもしれませんが、全然そんなことはありません。
もう少し具体的に言ってしまうと、ちょっと前に話題になった、JASRACと音楽教室との裁判のようなテーマです。
JASRACが音楽教室でのレッスンから著作権料を徴収するために、覆面調査員としてレッスンに参加していた!といった報道がされていたので記憶されている方も多いかもしれません。
で、JASRACに似た、著作権を管理している団体で働いている主人公。
上司からの指示で以前やっていたチェロの教室に通うよう潜入調査を命じられます。
2年間の潜入調査の中で、講師や他の受講生の人との関わりを通じた人間模様、さらには団体内での権力争いなどが非常に魅力的に描かれていました。
ちなみに、現実世界では音楽教室とJASRACとの裁判は、講師がお手本として演奏する場合は著作権使用料が発生するが、生徒が演奏する分については発生しないということで決着しています。
社会派の小説として大変読み応えのある一冊でした。
ぜひ読んでみてください!
次回のホライズンのオススメ!は2025年10月8日更新予定です。